1.東京都市につくられた異都市が面白い
京王線で新宿からわずか数駅。世田谷と杉並の境界に位置する代田橋駅を降りた住宅街に「沖縄タウン」と称される商店街がある。
駅から徒歩5分ほど歩いたことろにあるのが今回訪れた和泉明店街だ。

突然現れる「沖縄タウン」。南国情緒の再現とは程遠い、都市のひび割れに生まれたような小規模な商店街はどこか雰囲気を漂わせている。
首都高速の下、湿った風が吹き抜ける中、商店街のアーチ看板をくぐると、東京とは思えない光景が広がっていた。
2.沖縄風味に染まった商店街に突入
和泉明店街は元々、どこにでもある普通の商店街だった。
そこに2005年に「出会ったことのない沖縄の発見と体感ができる街」というコンセプトが掲げられ、「沖縄タウン」化が進んだ。
結果として生まれたのは、泡盛を積み上げた雑貨店、沖縄風の飲食店、独特のポスターが並ぶ空間である。

整備された観光地とは異なり、空き店舗も多く、統一感があるようでないのも魅力だ。
この違和感が逆に、ディープな魅力を生んでいる。

泡盛とソーキそばのカップ麺が雑多に並ぶ店舗やアヤシゲな路地からは、やや無理やりな印象も受けるが、それがまた現代の東京の中においては他にない魅力に転換されている。
3.沖縄タウンの核心部「めんそーれ大都市場」
沖縄タウンの中心には「めんそーれ大都市場」と呼ばれる建物がある。
一見すると廃墟のような佇まいだが、入口にはシーサーが睨みを利かせている。

その奥には、三味線専門店「とぅるるてん」や、沖縄料理店「てぃんさぐぬ花」などが並んでいる。
だが、この市場の内部は、初見では入るのをためらうほどの暗さと雑然さがある。
冷蔵庫、雑貨、装飾の境界が曖昧な空間は、カオスそのものだ。

飲食店の明かりがようやく救いになるが、それすらも市場の深部に隠れており、「知らなければたどり着けない」というスリルがある。
4.本格沖縄料理と市場の覗き見感覚
今回は市場の奥にある「てぃんさぐぬ花」に入ってみた。
市場の奥にあるが、中にはいると清潔感もあり、初見でも安心して入れる空気がある。
名物はもちろん「ソーキ丼」。
とろとろに煮込まれたスペアリブが白飯の上にのり、濃いタレが絡む。

プラス100円でついてくるお味噌汁や小鉢もうれしい。
店内の窓からは市場内の通路が見え、空間全体がまるで異国の横丁のような雰囲気を放っている。
杉並区にいながら、脳は沖縄へと連れて行かれる。
これは他の観光地にはない体験である。
5.都心の真ん中で味わう異空間
食後、和泉明店街をぶらついていると、近くの高校の学生が大量に駅へと向かっていた。
制服姿のシティボーイ&ガール達が沖縄タウンの中を通過する様子は、現実と虚構が交錯するような異様な光景で、どこか映画のワンシーンのようにも見えた。

代田橋の沖縄タウンは、計画されたテーマパークではない。
むしろ、再開発の隙間に生まれた都市の「ひずみ」のような場所だ。
しかし、その歪さこそが、この街の面白さであり、魅力なのだ。
都心の真ん中で味わえるディープな異空間体験として、間違いなくおすすめできるスポットである。
【沖縄タウン 和泉商店街】
オススメ度:★★★
住所:東京都杉並区和泉1-11
アクセス:代田橋駅から徒歩約5分
予算目安:1000円
公式ウェブサイト:http://okinawa-town.jp/
※記事執筆時点での情報
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