京都の町に潜むインパクト大の建築「顔の家」を訪ねてきた

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1.住宅街に現れる「顔」

京都・中京区。歴史ある町家が軒を連ねる静かな住宅地に、奇妙な建築がぽつんと建っている。
その名も「顔の家」。

顔の家

通りの先からでもすぐにわかる。口を開けてこちらを見つめるような外観は一度見たら忘れられない。目に見立てた窓、鼻のような突起、そして耳のような換気口。まさに建物全体が巨大な生き物であるかのようだ。

観光客が多く行き交う通りからは外れた、どこか日常と非日常の狭間のような一角に、この家は静かに佇んでいる。
伝統的な街並みや景観を重視する京都において、この家は尚更異質な存在に思える。

2.遊び心の裏にある本気のデザイン

この異形の建築を手がけたのは、戦後日本を代表する建築家のひとり山下和正だ。
東京・青山のフロム・ファーストビルや、東京・銀座の数寄屋橋交差点の交番など多くの作品であるが、ここまで不思議な建築はこの「顔の家」が最初で最後だ。

元々は事務所兼住宅として1974年に建てられたものだ。
こうした見た目のインパクトが強い建築はバブルの頃に建てられたことが多いのだけれど、顔の家はそれより遥か前、半世紀以上前に建てられたものというから驚きだ。

顔の家

見た目のインパクトに目を奪われがちだが、各パーツが通風や採光といった機能を果たしており、それぞれのバランスも絶妙。奇抜でありながら理にかなっていて、設計としての完成度は高いのも面白い。
これだけ人目を引きつつ、建物としてきちんと成立しているのが驚異的だ。

3.かわいいだけじゃない違和感が面白い

現在は1階部分がハンドメイド雑貨のショップとして営業しており、地元の親子連れや観光客が足を運ぶ人気スポットとなっている。

顔の家

しかし、この家の前に立つと、どこか胸の奥がざわつく感覚を覚える。
表情のない「顔」がじっと見つめ返してくるような、不気味さと愛嬌が入り混じった存在感がある。

こちらが顔の家を見つめる時、顔の家もまたこちらを見つめているのだ。

かつての町家の並びの中に突如として現れた異物のようなこの家は、京都という街の表層を静かに揺さぶり、今日もこの地に佇んでいる。

【顔の家】
オススメ度:★★★
住所:京都府京都市中京区衣棚通二条上ル
アクセス:烏丸御池駅から徒歩約5分
営業時間:11:00~18:00
定休日:水曜
予算目安:0円~
※記事執筆時点での情報

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