1.世界が注目する川崎の奇祭に潜入
川崎駅から京急大師線に乗って約5分。厄除けで有名な川崎大師の近くで、なんとも奇妙な祭が催されると聞いて早速訪れてきた。
川崎大師といえば正月三が日には250万人以上の人が参拝に訪れる日本を代表する寺院だが、その門前町で年に一度異様な熱気が立ちのぼる2日間がある。

ここで毎年4月の第1週末に行われるのが、日本でも屈指の奇祭「かなまら祭」である。
正月以外はほとんど地元の人だけが使う大師駅は、かなまら祭りの行われる時期が近づくと構内にポスターが貼られるなど静かに盛り上がりをみせている。
この祭りを一言で説明するなら、「◯器を前面に掲げた真面目なお祭り」と言えるだろう。
男◯器を模した巨大なピンクの神輿が街を練り歩き、老若男女、国籍問わずの人々が熱狂する祭りはカオスでありながらラブ&ピース。

駅を降りると想像以上の人、人、人。
まず目的地は駅から歩いてすぐの場所にある金山神社に向かった。
2.性と信仰が交差する神社へ
かなまら祭が開催される金山神社は、大師駅からすぐの所にある若宮八幡宮の境内にある。

祭りのルーツは江戸時代の「地べた祭」にある。これは、川崎宿の遊女たちが性病除けや商売繁盛を願って始めたものだが、戦後には一度は忘れられた祭りとなった。
しかし1960年代に、ある海外の民俗学者がこの地に残る奇妙な奉納物に注目。彼がこの祭りを英語で紹介したことがきっかけとなり、1970年代に「かなまら祭」として復活した。

川崎大師と比べると小さな神社だが、境内には金床の形をしたご神体や、男◯器のモチーフがいくつも並んでいる。
性病予防、子孫繁栄、縁結び、夫婦和合。
信仰の対象としての性は、日本だけでなく世界中に例があるが、近年のインターネットやSNSの発展も相まってかなまら祭りは世界から注目される祭りとなった。
3.街を練り歩く巨大な「エリザベス」
祭りの本番は2日目の日曜日。神社の境内から大師公園まで、神輿を担ぐ神輿渡御(面掛行列)が行われる。
この行列の目玉が、巨大なピンク色の男根型神輿「エリザベス神輿」である。

仮装をしている者も多く、中には◯器を模した被り物をしているひともいる。
街の空気が完全に「かなまら仕様」になり、非日常的な風景が広がっている。
ほかにも舟型神輿なども登場し、ゴールとなる大師公園に向かっていく。
あまりの密度と熱気に神輿が進むスピードも遅くなるが、掛け声と歓声が混じり合いながら神輿は進んでいく。
4.かなまらキャンディーを頬張りながら祭を楽しむ
参道や神輿の終着駅となる大師公園には屋台が立ち並び、この日限定のグッズや食べ物が売られている。
中でも人気なのがこちらの「子宝飴」だ。
◯器を模したカラフルな形状のキャンディーは、この祭りでしか手に入らない。

せっかくなので、飴を頬張りながら祭りに参加した。
露店には他にも、◯器モチーフのおまんじゅう、ソーセージ、Tシャツなどが並ぶ。

ガチャガチャまでかなまら祭仕様で、中から出てくるアイテムもすべて「それ系」だ。
5.人間の根源に触れるピースフルな祭り
誰もが冗談半分で、でも真剣にこの奇祭を楽しんでいたのが印象的だった。
祭り全体に流れる空気には、全力でふざけながらも、性に対する寛容さやそれを分かち合う喜びが溢れている。

会場には家族連れからカップル、観光客、おひとり様、日本人から外国人まで、ありとあらゆる層が集まっている。
誰かを排除することなく、全員が性という人間の根源に触れながら、笑顔で一体となっている。
この光景こそが、かなまら祭の本質である。

最後にエリザベス夫婦セットの子宝飴を購入してお土産もバッチリだ。
かなまら祭は、盛り上がれて、笑えて、ちょっとだけ深いことも考えさせられる、唯一無二の祭りであった。
川崎の春を彩るこの奇祭、機会があればぜひ一度体験してみてほしい。
【かなまら祭】
オススメ度:★★★★★
住所:神奈川県川崎市川崎区大師駅前2-13-16金山神社~大師公園
アクセス:大師駅から徒歩約5分~10分
開催日:毎年4月の第1土曜、日曜
予算目安:500円~1000円
※記事執筆時点での情報
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