柴又の堤防下に広がる「寅さん記念館」で昭和映画の世界にトリップしてきた

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1.江戸川の堤防下に現れる記念館

今回訪れたのは東京葛飾・柴又。
訪れたことがあってもなくても、日本人ならその名を聞いたことのない人はいないのではないかと思われるメジャーマイナースポットだ。

葛飾柴又寅さん記念館

そんな柴又はかつて映画「男はつらいよ」シリーズで大ヒットした寅さんの街として知られるが、今回の訪れたのはまさに「寅さん記念館」。

記念館は帝釈天の裏手の江戸川の土手のすぐ脇にある。
土手の盛土の脇の普段は見過ごされがちな一角に、映画の世界と現実が交錯する不思議な世界が広がっている。

建設のきっかけは河川敷の整備事業。江戸川沿いの土手の下に記念館を組み込むという、やや強引とも思える計画も現代にはない空気感を感じてよい。

エレベーターで地上から地下へ下ると、記念館の受付と中庭のような広場が現れる。

チケットは隣接する山田洋次ミュージアムと共通で500円。
さらに近代和風建築「山本亭」とのセット券も用意されている。予想外にリーズナブルな価格設定もありがたい。

2.いざ寅さんワールドへ

館内の見学ルートは一筆書きのように進む形式で、最初に待ち構えるのは巨大なプロジェクションマッピングの壁。
ここで一気に映画の世界へ引き込まれる演出だが、最新より2歩手前くらいの絶妙な映像がまたいい。

次に登場するのは、動くジオラマ。
寅さんが旅した各地の風景がミニチュアで再現されており、鉄道好きや昭和ファンにも刺さる仕様だ。

葛飾柴又寅さん記念館

撮影所からそのまま移設されたセットも大きなみどころのひとつ。
映画のシーンそのままの世界に足を踏み入れることができ、壁や棚の小道具ひとつにまで丁寧な造作が施されている。

3.ノスタルジーが交差する展示を堪能

記念館ではセットの再現だけでなく、模型や展示も充実している。
中でも見逃せないのが、昭和の街並みをミニチュアで再構成した巨大模型だ。

葛飾柴又寅さん記念館

この街角の再現度は高く、路地裏のたばこ屋や銭湯の煙突など、時代ごとの細部がしっかり作り込まれている。

葛飾柴又寅さん記念館

「朝日印刷所」など作品に登場する建物の再現も見ごたえがあり、寅さんを観たことがある人なら記憶に残る名シーンを脳内再生しながら歩くことができる。
どこかつくりもの感が漂うのに、なぜか妙に懐かしい。

映画と現実の境界線が曖昧な柴又という土地だからこそ生まれる空間がこの記念館の魅力でもある。

4.映画監督・山田洋次の頭の中をのぞく

記念館を抜けると、広場を挟んだ向かいにあるのが「山田洋次ミュージアム」だ。
ここでは「男はつらいよ」以外の監督作品や、彼が映画に込めたメッセージ、家族をテーマにした表現の変遷が紹介されている。

一見地味だが、脚本の原稿や絵コンテ、インタビュー映像などが並び、昭和を代表する映画作家の思想に触れられる貴重な展示となっている。

映画を通して時代や社会をどう映してきたか、その視点を改めて認識させられる構成だ。

5.カフェで休憩しながら余韻に浸る

展示のあとは「TORAsan cafe」で休憩タイム。
ここでは昭和の香り漂うナポリタンや、寅さんを模したトラチーノというカプチーノなどのメニューが人気だが、訪れたからには味わずにはいられない。

しっかり展示を回った後には最後にこのカフェで余韻に浸るのがオススメだ。

そのまま土手に出て、帝釈天や参道の商店街へと流れていけるのもこのスポットの良さだ。
観光ルートの途中で、意外性のある異空間に足を踏み入れたい人にはぴったりである。

映画ファン、昭和レトロ愛好家、建築マニア、どの視点からでも刺さるちょっと不思議でディープな記念館。
気になった方は是非訪れてみてほしい。

【葛飾柴又 寅さん記念館】
オススメ度:★★★
住所:東京都葛飾区柴又6-22-19
アクセス:柴又駅から徒歩約8分
開館時間:9:00〜17:00
定休日:第3火曜、12月第3火曜・水曜・木曜
予算目安:500円~1000円
公式ウェブサイト:https://www.katsushika-kanko.com/tora/
※記事執筆時点での情報

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