水道橋の近未来カプセルホテル「ナインアワーズ水道橋」に潜入

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1.神田川沿いに浮かぶ白い箱

水道橋駅から神田川沿いを歩いていると、妙に目立つ建物が現れる。
今回の目的地である「ナインアワーズ水道橋」だ。

ナインアワーズ水道橋

白い外装。全面はパネルとガラスに覆われた端正な出立ち。ホテルというより実験施設か研究所のような雰囲気だ。

これが都内を中心に展開しているカプセルホテルチェーン「ナインアワーズ」の一店舗である。
コンセプトはかなり割り切っている。「時間で汗を流し、7時間眠り、1時間で身支度をする」つまり宿泊という行為を「9時間の機能」に整理・圧縮したホテルなのだ。

最近のカプセルホテルは高級化やラウンジ路線も多いがナインアワーズはむしろ逆で、都市生活の最小単位みたいな思想を徹底し、ブランディングしている。

ナインアワーズ水道橋

外観はかなり特徴的で、足元と上部はガラス張りで建物が浮いて見える。
上部をよくみてみるとガラス張りの天井部分にミラー加工を施してあり、見上げると妙な浮遊感がある。

2.合理化された新感覚ホテル

1階でチェックインを済ませ、カードキーを受け取って上階へ向かう。
内部はかなりシンプルだ。ロッカー、シャワー、洗面、カプセル。

必要な機能だけを極限まで整理して詰め込んでいる。

特に面白いのが、スリーピングポッドと呼ばれるカプセル空間だ。
白く滑らかな繭型デザインで、いわゆる昔ながらのサラリーマン向けカプセルホテル感は全くない。

ナインアワーズ水道橋

実際に中へ入ると、狭いのに妙な安心感がある。
最低限の広さしかないのだが、曲面構成のおかげか圧迫感はそこまで強くない。

ナインアワーズ水道橋

むしろ「寝ること」に集中しやすいまである。
部屋はダラダラする場所ではなく、睡眠に入るための装置として設計されている感じが強いが、それがカプセルホテルのサイズや仕様とピッタリ合っている。

3.無機質なのに、妙に落ち着くホテル

内装は基本モノトーンで、見ようとによってはかなり無機質だ。
無機質な内装に間接照明があたり、SFチックな近未来感が醸成されている。

ナインアワーズ水道橋

洗面スペースやシャワーブースもかなりコンパクトなのだが、鏡の配置や照明の使い方が上手く、窮屈さを感じにくい。

ゾーンごとに空間の明るさが微妙に変わっているのも面白い。
ロッカー、洗面、カプセルへ進むにつれて光がコントロールされ、眠るモードへ徐々に移行するような構成になっている。

オシャレな映えホテルかと思って実際に泊まると、空間全体がかなり丁寧に設計されていることに関心させられる。
天井の配管をあえて見せているのも効果的で、宿泊費をリーズナブルに抑える簡素さと、余計なもののない抜け感と、スタイリッシュさが融合しているのだ。

4.東京に投げ出されるようなラウンジ空間

個人的にかなり気に入ったのが、6階ラウンジだった。
ここは宿泊者専用スペースなのだが、全面ガラス張りで周囲の街へ大きく開かれている。
高低差をつけた床構成も独特で、巨大なベンチの上に街が浮いているような感覚になる。

ナインアワーズ水道橋

カプセル空間が閉じた世界なら、こちらは真逆だ。
都市へ向かって身体が放り出されるような開放感がある。

ここで旅の振り返りや明日の予定を確認するのだが、東京の街に投げ出されたようなラウンジが浮き足だった旅の高揚感をさらに演出してくれる。

5.話題のコーヒーショップでひと休憩

1階にはいるカフェ「REC COFFEE」も見逃せない。
ここは宿泊者以外も利用可能で、川を眺めながら休憩できる気持ちのよい空間だった。

ナインアワーズ水道橋

狭い敷地なのに、神田川や都市景観をかなり上手く取り込んでいる。
閉じる場所と開く場所。極限まで削る場所と、あえて余白を作る場所。そのメリハリがかなり巧い。

単なる省スペースホテルではなく、都市の環境をどう使うかまで考えられたホテルは、想像以上に面白い宿泊体験となった。

東京で一泊する際には、是非選択肢のひとつに入れてみてほしい。

【ナインアワーズ水道橋】
オススメ度:★★★★
住所:東京都千代田区神田三崎町3-10-1
アクセス:水道橋駅から徒歩約3分
定休日:なし
予算目安:4000円〜
※記事執筆時点での情報

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