1.浅草にある観光地化したくら寿司が面白い
浅草ROXの4階に、普通ではないくら寿司がある。
今回訪れたのは、2020年にオープンしたくら寿司 浅草ROX店だ。

こちらの店舗はくら寿司のグローバル旗艦店として作られた店舗で、デザイン監修はあの世界的デザイナー佐藤可士和が手掛けている。
回転寿司チェーンに「旗艦店」という言葉が付く時点でかなり気になるが、実際に行ってみると予想以上にクセが強い。

入口には大量の提灯と和傘。正直かなりやっていると感じた。
一方で浅草という街自体が半分テーマパークみたいな場所なので、逆に妙にハマっている感はある。
近年の浅草はインバウンド向けに整備された店も多いが、この店舗は単なる外国人向け和風デザインで終わっていない謎の本格感がある。
2.祭りを回転寿司に全振りした空間
専用エレベーターで4階へ上がると、まず受付機に驚く。
見た目は普通のタッチパネルなのだが、実際は非接触型。指が画面に触れなくても反応する。
この店がオープンしたのはコロナ禍真っ只中の2020年。感染症対策を強く意識した設計になっていて、受付から会計までほぼ人と接触せず完結していた。

回転寿司チェーンは元々オペレーション効率の塊みたいな業態だが、ここまで徹底すると少し未来感すらある。
そして店内へ入ると、一気に空気が変わる。
コンセプトは「祭り」。
白木の大屋根、提灯、浮世絵モチーフ、縁日的な色彩感覚。かなり情報量が多い。
そして実際に射的など縁日の催しを体験できるのがすごい。

最近の飲食店は無機質でミニマルな方向へ行きがちだが、この店は逆だ。とにかくあらゆる日本っぽさのイメージを詰め込んでいる。
300席近い巨大空間が木組みの屋根によって一つ屋根の下に不思議な一体感と共にまとめられている。

徹底したデザインの力で安っぽい和風演出やチェーン店特有のチープさやが抑えられている。
さすが佐藤可士和監修である。
3.回る寿司の楽しさをちゃんと残した店舗
最近の回転寿司チェーンは、実質タブレット注文専門店みたいになっている店も多いがこの店舗はちゃんと寿司が流れているが、これが意外と嬉しい。
レーンを眺めながら「これ食べようかな」と考える時間は、回転寿司という業態の本質的な楽しさだと思う。
一方でメインの注文はタブレット式。約100種類ほどのメニューから選べる。

注文品は上段レーン、通常商品は下段レーンという分離も分かりやすい。
さらに特徴的なのが、くら寿司名物の「鮮度くん」。

寿司皿を覆う透明ドームで、指を引っ掛けて持ち上げる仕組みになっている。最初は少し戸惑うが、慣れるとちょっと楽しい。
テーブル周りもかなり整理されていた。
醤油、箸、お茶の粉などは収納内にまとめられていて、テーブル上がゴチャつかない。大型チェーン店の中ではかなり快適な部類だと思う。
4.寿司だけじゃない。ファミレス感も全力
くら寿司の魅力は、寿司一本勝負ではないところだ。
大切りトロサーモン、うな玉、半熟卵軍艦など、回転寿司ならではのジャンク感強めメニューがかなり充実している。

しかも基本価格はリーズナブルなくら寿司価格。この価格帯でこれだけ種類があるのは単純に強い。
さらにポテト、ラーメン、コロッケ、スイーツまで揃っている。
もはや寿司屋というより巨大なフードアミューズメント施設に近い。
そして食べ終わった皿は投入口へ流し込む。5皿ごとにゲームが始まる「ビッくらポン!」も健在で、子ども連れがかなり盛り上がっていた。
5.寿司チェーンというより現代の娯楽施設
くら寿司浅草ROX店で感じたのは、ここが単なる飲食店ではないということだ。
観光地・テーマパーク・ファミレス・回転寿司・日本文化演出。それらを全部混ぜ込んで巨大な娯楽空間にしている。

しかも、それをかなり高いレベルで成立させている。
面白いのは安っぽい和風に見えそうな要素をギリギリで踏みとどまらせて、観光地浅草らしいエンタメにしている点だ。
浅草観光ついでに軽い気持ちで入ったのだが、予想以上に空間体験として面白かった。
ここは回転寿司チェーンの皮を被った、かなり本気の日本エンタメ空間である。
浅草観光の際は是非一度は立ち寄ってみてほしい。
【くら寿司浅草ROX店】
オススメ度:★★★
住所:東京都台東区浅草1-25-15
アクセス:つくばエクスプレス浅草駅から徒歩約1分
営業時間:
平日11:00~23:00
土日10:20~23:00
定休日:なし
予算目安:2000円〜
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