1.中野に現れた不純な喫茶店を訪問
サブカルの聖地・中野ブロードウェイを抜け、早稲田通りを渡った先に、「不純喫茶ドープ」というどこか妖しげで楽しげな看板が目に飛び込んでくる。
その名からしてツッコミどころ満載だが、この店は2020年にオープンした新世代のレトロ喫茶である。

かつてこの場所には「coffeeじゅんじゅん」という純喫茶があったという。
その面影を残しながら、“純”を反転した“不純”を冠した店に生まれ変わった。
今でこそカフェ=喫茶店ですが、戦前は「カフェー」は今でいうスナックやガールズバーのような場所でもあった。
そんなカフェーと区別するように、純粋に珈琲を提供する「純喫茶」が昭和のカフェブームで流行したのだけれど、その「純」を再び反転し、お酒も楽しめるちょっと妖しくも刺激的な喫茶店が純喫茶ドープなのだ。
2.不純な体験を求めて並ぶ人々
訪れたのは土曜の昼。
不純喫茶ドープの店は2階にあるのだけど、すでに数組の客が並んでいた。

階段の前には昔ながらの食品サンプルが並ぶ光景に懐かしさを覚える。

客層はやはり若者が中心。カップルや女子グループが多いが、おひとり様も少しいる。
皆このちょっとクセのある喫茶店に惹かれて集まっていると考えると面白い。
昭和を知らない若者たちは新しさを感じ、当時を知る世代は懐かしい感覚をくすぐられる。
ドープは、毒があるのにクセになる、そんな不思議な引力を持った言葉。まさにこの店の空気感にぴったりだ。
3.昭和レトロ × ネオンサブカルの衝突
扉の先には、昭和の面影にネオンの光が差し込む不思議な空間が広がっている。

レンガ壁、木製のカウンター、レトロなテーブル。そこにさくらんぼ型のネオンが光る内装が面白い。
内装は純喫茶時代のものを活用しつつ、現代の喫茶として新鮮で刺激的な仕上がりとなっている。

ちなみに現金NGで支払いは電子マネーのみとなっているので注意が必要だ。
アナログな見た目なのに、やりとりは超デジタル。そんなギャップさえ、この店のドープさを際立たせている。
4.飲んで楽しい、撮って映える。名物ドリンクと不純なスイーツ
ドープといえばまず注文したいのが、看板メニューのクリームソーダだ。

青、ピンク、緑、黄色。色とりどりのソーダにアイスとさくらんぼが乗って、グラスの中はまるでファンタジーランド。
レトロなのにどこかサイバー、まさに“映える”一杯である。
さらにオススメなのが、こちらの「不純なチョコレートパフェ」。

名前からして気になるが、なんとウイスキーを自分で注ぐスタイル。
バニラアイスとコーヒーゼリーにウイスキーが溶け込む大人仕様のデザートだ。
ネオンに照らされたグラスの底がキラリと光る瞬間、湧き上がる高揚感と少しだけ感じる背徳感がたまらない。
ちなみにノンアル版のパフェもあるので、お酒が苦手な人でも安心だ。
5.不純喫茶は愛すべき大人の遊び場
中野で生まれたこのちょっと妖しい喫茶店は、中野の本店を中心に上野やその他期間限定店へと店舗を増やしている。
昭和レトロと現代サブカルのハイブリッドな空間は、もはや一過性の話題ではなく確かなカルチャーとして定着し始めているようにも思える。
その不純という言葉の響きにちょっとドキッとしつつ、不純喫茶ドープの扉の向こうに広がるのは、どこか懐かしく、でも今っぽい大人の憩いの場だ。
【不純喫茶ドープ】
オススメ度:★★★★
住所:東京都中野区新井1-9-3 2F
アクセス:中野駅から徒歩約5分
オープン:2020年
営業時間:12:00~21:00
予算目安:1000円~2000円
備考:支払いは電子マネー・カードのみ
※記事執筆時点での情報

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