巣鴨プリズン跡地の「東池袋中央公園」で現在と過去とを行き来する

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1.池袋の巨大ビル裏に広がる静かな公園

今回訪れたのは、豊島区東池袋にある東池袋中央公園だ。

池袋駅東口からサンシャインシティ方面へ歩き、巨大なサンシャイン60の足元までやってくる。水族館や商業施設へ向かう人で周囲は賑わっているが、建物の北側へ回り込むと木々に囲まれた公園が現れる。

東池袋中央公園

豊島区の公式案内でも「街の雑踏から隔離された静かな公園」「カスケード風の池があり、ロマンチックな時を演出」と紹介されている場所だが、第二次世界大戦後に設置された戦争犯罪人の収容施設である巣鴨プリズンがあった場所でもある。

東池袋中央公園

2.開放的なのにどこか不思議な空間

園内の面積は約6000㎡。
高層ビルのすぐ隣とは思えないほど緑が多く、外の雑踏も少し遠くに感じられる。

東池袋中央公園

子ども向けの遊具が並ぶ一般的な児童公園とは異なり、背の高い木々とベンチ、黒い自然石を組み合わせた水景施設が中心となった落ち着いた公園だ。

頭上にはサンシャイン60が大きくそびえている。近代的な超高層ビルと、薄暗いほど木々が茂った公園が隣り合う光景はなかなか独特である。
そして都心の一等地にありながらどこか陰鬱で妖しげな雰囲気がうっすらと漂っているのも、この公園の特徴である。

また、この公園は現在は心霊スポットとしても有名となっているらしい。

3.公園の片隅に隠された「平和の碑」

植え込みの奥に置かれているのは「永久平和を願って」と刻まれた一基の石碑だ。
説明板が大きく掲げられているわけでもなく、公園を普通に通り抜けるだけなら、その存在に気づかないかもしれない。

裏側へ回ると碑文には、第二次世界大戦後に極東国際軍事裁判などで言い渡された刑の一部がこの地で執行されたことが記されている。

華やかなサンシャインシティのすぐ足元に、戦後史と直接つながる場所が残されていたのである。

4.かつてあった巣鴨プリズンがあった

現在のサンシャインシティと東池袋中央公園がある一帯には、かつて巣鴨刑務所、のちの東京拘置所が置かれていた。

戦後は連合国軍に接収され、戦争犯罪人を収容する「巣鴨プリズン」として使用された。その後、拘置所の移転と跡地の再開発が進み、紆余曲折を経て1978年にサンシャインシティが開業。
この東池袋中央公園は1980に開園した。

石碑が公園の中央ではなく、奥まった隅に置かれているのも偶然ではない。
建立をめぐってさまざまな意見があり、最終的に目立ちにくい現在の位置と形へ変更された経緯があるという。
公園は都心の中にありながら木々が生い茂り湿り気を帯びた空気に満ちている。また、上を見上げると空は開けれいるが足元は暗がりが点々と連なっている。

5.池袋の見え方が少し変わる場所

ちょうどこの日はハロウィンの週末で、池袋の街にはさまざまな仮装をした人々で溢れていた。
渋谷のハロウィンは夜がメインだが、池袋のハロウィンでは昼間から重い思いのキャラクターに仮装したコスプレイヤーがその思いを共有する場になっている風景がみられる。

東池袋中央公園

ここ東池袋中央公園ではカスケードの端で鬼滅の刃のガチコスプレをしたコスプレイヤーが写真撮影をしていた。

陰鬱な雰囲気を漂う公園に黄色い善逸の姿が鮮やかなコントラストで浮かび上がる。
これもまた池袋らしい不思議だけれど心惹かれる風景だった。

超高層ビル、水族館、キャラクターショップなどが集まる現在の風景から、かつてここに刑務所があったことを想像するのは難しいが、ここに立つと確かに過去と現在とを行き来する体験ができる。
この公園には、目には見えづらいが土地の記憶を伝える歴史と現代のカルチャーとが交錯しながら蠢いているのだ。

【東池袋中央公園】
オススメ度:★★
住所:東京都豊島区東池袋3-1-6
アクセス:池袋駅から徒歩約10分
予算目安:0円
※記事執筆時点での情報

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